工事施工 -通信用メタルケーブルの屋内配線-

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敷設前の準備

  • 管内配線を行う前に、管内を清掃し異物やごみを除去してケーブルの被覆損傷を防止する
  • 通線時は、潤滑材の使用や引張力の制限を行う

敷設方法(環境別)

(1) ころがし配線(仮設屋内配線)

  • 仮設での屋内配線に適用される
  • 電力ケーブルとの接触を避け、セパレータなどで分離する

(2) 床上配線

  • ワイヤープロテクタ等で保護する
  • 引き出し部分も被覆が損傷しないように保護を行う

(3) ケーブルラック配線(垂直敷設時)

  • 重量が特定の子桁(こげた)に集中しないよう、全体に分散支持する
  • 垂直部では1.5m以下、水平部は3m以下の間隔で支持する

(4) 造営材に沿った配線

  • 曲げ半径は外径の4倍以上(種類によっては6~10倍以上が望ましい)
  • ケーブルのたるみや急曲げを避けること

曲げ処理と固定

  • 曲げ半径はケーブルの種類に応じた共通仕様書の規定を遵守する
     例:仕上がり外径の4倍以上、遮へい付は8倍以上
  • 曲げ部にはテンションや引張応力が集中しないよう、緩やかな曲げを行う
  • 固定には適合した取付金具を用い、押し潰しや損傷を防止すること

支持間隔と保持方法

  • 垂直に敷設された管路内ケーブルは、12m以下の間隔で支持し、ボックス内で支持を行う
  • 支持にはプルボックス内の受金物を用いる
  • たるみ防止や荷重分散のため、支持金具や結束材を必要に応じて使用する

電力ケーブルとの共存敷設

  • 電力ケーブルと通信ケーブルは、同一ラックや管内で接触・混在・積重ねをしてはならない
  • 分離配線または隔壁付きでC種接地がなされたボックスなどを使用する
  • ころがし配線であっても、接触防止の措置が必須である

安全・保護措置

  • 人が通行する場所では、踏圧・摩耗・ひっかけによる損傷を防止する
  • ワイヤープロテクタ、金属モール、配線カバー、スリーブ等で保護する
  • 室内レイアウトを考慮し、家具や機器による圧迫・干渉が生じないよう配線する

試験・保守対応(施工後)

  • 施工後には、以下の試験・確認を実施するのが望ましい: 
    • 導通試験(接続不良の確認) 
    • 絶縁抵抗試験(絶縁劣化や損傷の有無)
    • 外観検査(曲げ・傷・損傷・他線との接触)
  • 定期点検では、経年劣化の兆候(被覆のひび割れ、端末部の腐食など)を確認すること

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