1. 施工前準備(墨出し)
- 施工図を確認し、鉄筋・配管などの既設構造物と干渉しない位置を選定する
- 母材に十分な厚み(かぶり)を確保して穿孔可能な場所を選定する
- 鉄筋探査機等を使用して、埋設物の有無を確認する
2. 穿孔(孔あけ)
- 穿孔は、施工面に対して垂直に行うこと
- ドリルは、仕様に適したものを選定する
例:ハンマードリル、コアドリル - 孔径・孔深さは仕様に従うこと
- 穿孔後は、粉じんやスラリーを確実に除去することが重要
3. アンカーの種類と施工方法
金属拡張アンカー
- 【打込み方式】
・アンカーを孔に挿入し、専用打込み棒で芯棒を打ち込み拡張部を拡張する
・施工後は、目視または打音で固着状態を確認する - 【締付け方式】
・ナット等をトルクレンチで締付けることにより拡張させる
・施工後は、所定の締付トルクをトルクレンチで確認する
接着系アンカー
- 【カプセル型(打込み式)】
・カプセルを孔に挿入後、その上からアンカー筋をハンマーで打ち込み、内部の接着剤を混合・硬化させる
・実務では、専用の打込み器具で回転させながら施工する方式もある - 【樹脂注入型(注入式)】
・孔内に樹脂を注入し、アンカー筋を回転させながら挿入する
・挿入後は、所定の硬化時間を守り、養生中に動かさないこと
4. 養生と固定確認
- 接着系アンカーでは、接着剤が完全に硬化するまで荷重・振動をかけないこと
- 固定後、必要に応じてトルク確認や固着状態の確認を実施する
5. 記録
- 公共工事等では、施工写真・作業記録を残すことが望ましい
→ 記録として、墨出し・穿孔状況・アンカー挿入状況・仕上り確認などを撮影する
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