1. 原価管理の目的と基本方針
- 原価管理の目的は、受注金額(契約金額)以下のコストで、より高い価値を実現し、適正な利潤を確保することである
- 重要なのは、発注者の要求事項を無視して利益を出すのではなく、
→ 経済性・品質・顧客満足の両立を図る管理であること - 工事の上流段階では、以下のようなフローで工事価格を決定する
- 合理的な施工方法を前提に「見積原価」を算出
- 企業の運営に必要な「一般管理費」を加算
- それらをもとに「入札金額(工事価格)」を設定
2. 実行予算の編成と運用
- 原価管理では、以下の比較・分析を通じて損益をコントロールする
- ・実際の原価(実績原価)
- ・実行予算
- 実行予算原価とは、受注後に現場条件を精査し、詳細な施工計画に基づいて作成される予算である
- → 「見積原価」はあくまで参考値であり、実行予算原価は現場実態に即して再構成される
- → 差異がある場合には、是正措置を講じることが必要
3. 他の管理との連携
- 原価管理は、単独で完結するものではないため、以下の管理と密接に連携して行うことが重要
- 工程管理
- 品質管理
- 労務管理
- 資材管理
- 安全管理
- これらの管理を統合的に運用することで、能率向上・ムダの削減・コストダウンなどの効果が得られる
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