1. 接地工事
- 金属製ケーブルラックには、配線される電路の電圧に応じた接地工事を行うこと。
- 使用電圧が 300V以下 の低圧ケーブルの場合:
→ D種接地工事(接地抵抗100Ω以下)
- 使用電圧が 300Vを超える場合 で、下記いずれかに該当する場合:
→ C種接地工事(接地抵抗10Ω以下)
- 電路の対地電圧が150Vを超える
- 漏電遮断器を設けない
※参考:電気設備の技術基準の解釈 第126条
2. 接続方法(機械的・電気的接続)
- ケーブルラック本体相互は、ボルト等で機械的かつ電気的に確実に接続すること
- 電気的導通を確保するために、塗装面や酸化皮膜を除去、接触面を確実に導通させる
- ラックの連結部を通じて、接地が連続する構成とする
※参考:JIS C 8415(電気用配線系支持材)
3. 異種金属接触の腐食防止
- アルミ製ケーブルラックと鉄製支持物などの異種金属が直接接触すると、電位差による腐食(ガルバニック腐食)が発生するため、以下の措置を講じる。
- 異種金属が直接接触しないようにすること
- 絶縁シートや樹脂製スペーサーを使用するのが一般的
※参考:JIS C 8330(電気設備の腐食防止措置)
4. 伸縮対策(温度変化対応)
- 温度変化の大きい場所において、長い直線ラックには、伸縮継手金具(エキスパンションジョイント)を使用する
- 熱膨張・収縮によるラックの変形や破損を防止するため
5. 支持間隔と固定位置
- 直線部と非直線部の接続点では、接続点に近い箇所で支持を行うこと
- ケーブルラックの水平支持間隔は、材質ごとに以下とする
- 鋼製ラック:2m以下
- アルミ製ラック:1.5m以下
※参考:電気通信設備工事共通仕様書
6. 吊り金物(支持金物)
- ケーブルラックを支持するための吊り金物(例:吊りボルト)には、次の条件を満たすものを使用する:
- ラック本体および配線ケーブルの荷重に十分耐える強度を有すること
- 地震や振動等による落下を防止するため、鋼製であり、構造体に堅固に取り付けること
※参考:電気通信設備工事共通仕様書(第3編 通則)
コメント