1. 地上デジタル放送(UHFアンテナ)
- UHFアンテナの方向調整は、以下の指標を確認しながら行う:
→ BER(ビット誤り率)、MER(変調誤差比)、受信電界強度(出力レベル) - 受信品質が不安定な場合は、
→ アンテナを水平方向や垂直方向に複数設置する「パラスタック方式」により改善可能 - アンテナの高さ変更や反射波の影響回避も検討し、
→ 必要に応じて高利得型や指向性型アンテナを選定する
2. BS/110度CSデジタル放送(パラボラアンテナ)
- 右旋円偏波を使用(標準仕様)
- 通常、偏波角の調整は不要
→ 受信面を回転させる必要はない - 仰角・方位角の正確な設定が必要
(例:関東地方では仰角約40〜45度が目安)
3. アンテナ設置位置の考慮
- 設置は、電波を遮る障害物(建物・木・山など)がない場所を選定する
- 衛星アンテナには、仰角方向・方位角方向に空間的余裕が必要
- 障害物との離隔距離を確保し、反射波や多重伝送の影響を防止する
4. 降雨減衰への対応(衛星放送)
- 衛星放送(特にCS)は、降雨減衰(Rain Fade)の影響を受けやすいため、十分な受信マージンを確保する
- 高利得アンテナの採用や高性能LNBの使用する
- 同軸ケーブルの損失も考慮し、必要に応じてブースタ(増幅器)を設置する
5. 安定性と安全性の確保
- 屋外設置では、風圧荷重に耐える強固な取付金具と防錆処理が必要
- 地上・屋根上設置のいずれでも、接地や雷保護措置(避雷器等)を施すことが望ましい
- 共用施設・集合住宅での設置では、他設備(避雷針、排気筒等)との距離や相互干渉にも配慮すること
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